『はてしない物語』 初日まであと1か月

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    JUGEMテーマ:エンターテイメント

     

    先月末には『人形げきフェスタinすみのえ』を終えたばかりですが、

    ひたひたと静かに、その日は近づいてきます。

    創立70周年記念公演『はてしない物語』 

    初日は新神戸オリエンタル劇場でむかえます。

     

    ところで、新神戸と言えば神戸の観光名所「異人館」も近くにあり、

    観劇の前や後に散策をするのも楽しい…はず。

    先ほど少し調べてみたところ近辺には、

    日本で唯一の大工道具の博物館があってちょっとした大工体験ができたり、

    異人館の中にはトリックアートが施されたところもあって、不思議な写真が撮れるそうです。

     

    観劇をご予定で、会場はどこにしようかと迷われている方は、

    初日の新神戸オリエンタル劇場はいかがでしょうか。

    各私鉄の三宮駅から地下鉄でひと駅。もちろん市バスや徒歩でもいらっしゃれますよ。

    みなさまのお越しをお待ちしています。

    チケットのお申込みはこちらからどうぞ。

    http://www.clarte-net.co.jp/information/433/

     


    2018人形げきフェスタinすみのえ

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      今年もやってきました!
      人形げきフェスタinすみのえ
      看板完成です!

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      地域に密着したほんわか楽しいフェスづくりを目指す人形げきフェスタinすみのえ!

      今年は外部プロ公演に「くわえ・ぱぺっとステージ」のつげくわえさんをお迎えしております。

      タイトルは「ふくろうぼうや月夜の冒険」他一本http://kuwae.o.oo7.jp/fukurou.htm
      ある月のきれいな夜でした。        
      「ふくろうの子どもはね、お月さまの光をうけ
      てすこしづつ大きくなれるんだよ」と、かあさ
      んふくろうは言いました。
      でも、まちきれない、ふくろうぼうやは、
      そっと、夜の森にぼうけんにでかけました。
      ねずみと友達になったり、へびと、であった
      り、ないしょのぼうけんは、ちょっとこわくて 楽しいんです。

      そしてそして、クラルテの公演は
      ブックスタートならぬシアタースタートにぴったりな、お母さんのお膝で一緒にみる人形劇「あかちゃん劇場COU COU」
      限定25組、0〜2才のおやこ対象です。

      もう一つは「森のちいくまちゃん」他一本

      約ひと月前となりました!!
      クラルテホームページより予約受付してますよーーー!!

      あ!もうひとつ
      人形づくりワークショップ
      「森のパフェっこ♪どうぶつをつくろう」
      も定員20名の2回で受け付けております







      はてしない!幸いの竜フッフール

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        真珠貝色のうろこがうす桃色や白に光る、長いしなやかな体

        口元の長いひげ

        ふさふさしたたてがみ

        獅子に似た頭

        ルビーのように赤くひらめく瞳

         

        日本人ならば、

        ああ、龍か麒麟か狛犬の顔みたいなことを指しているんだなー

        と思うところですが、頭が獅子?→犬??ときて

        ネバーエンディングストーリーでは驚くべき飛躍をとげたびっくりビジュアル!

        その名もファルコン。

         

        となったフッフールさんです。

         

         

        日本語訳では「獅子」となってますが、原文はどんな表記なのでしょうね

        異文化の要素が入っているとはつゆ知らない外人さんが

        頭をひねって、こうだろうか?いやちがう!と喧々諤々、会議したのでしょうか??

        想像すると現場はどこも一緒なんだろうなあと、ちょっと可笑しくなります。

         

        「だって書いてあるのよ!!!」

         

        とは人形美術担当・永島の談です

         

         

         

         

         

         

         


        はてしない!チケット販売

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          JUGEMテーマ:エンターテイメント

           

          本日いよいよ!「はてしない物語」のチケット販売開始です

           

          西村キヌさんがイラストをてがけるチラシも、明日ようやく届きます!

          仮刷りをチェックしましたが本当に情報量の多いイラストで

          「はてしないの」世界観がギュッと表現されています。

           

          各キャラクタの造形もすごくステキ

           

          バスチアンの不安なような、あこがれるような目線とか…

          ずっと見入ってしまうおいしいイラストとなっています

          これから順次チラシ置かせていただきますので、見かけたら是非手に入れてくださいね!!

           

          そしてチラシだけじゃなく、劇場にも足を運んでください!

          クラルテ造形の人形たちもなるほどと思わせてくれる顔をしていますよ

           


           


          はてしない美術

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            各班員はあちこちと上演にでかけていますが、その合間を縫って、各セクションの美術作業が進んでいます


            衣装も随分すすんでいるようですが、まだまだこんな量ではないとのこと!!

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            セット方もパネルは下地ができてきましたが、まだとっかかっていないシーンが4つもあるの!と、、若干焦りの色?!

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            頭も彫り進められ、この大きさ?!とか、このカラーリング??!とか。ユーモラスでかわいくってちょっとびっくりなファンタージェンの住人が形になって来ました!!


            各方面、確認がとれたらモデリングの写真も載せていきたいと思ってます!こうご期待!!




            はてしない美術検討会

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              ついに、美術検討会です! 

              舞台の図面と人形のモデリングを劇団員全員でみていろんな意見をもらいます。  

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              ものすごくたくさんのシーン!!

              場面のつながりや転換の仕方など色んな要素がもりこまれたセットプランです💦

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              こちらは油土の人形モデリング。

              色んな種族の珍妙な顔が並びます。

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              この丸太から人形の頭が掘り出されますよ!「小バス」は幼少のバスチアンのことです。

              この美術検討会を経て、劇団一斉に作業スタートとなります!!



              スプリングフェスタ

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                スプリングフェスタのスタンプラリー用ハンコ、出来ました!

                2会場で人形劇を見てハンコを集めると、ささやかなプレゼントがあります✨
                どっぷり昭和町とアトリエの上演を残しておりますので、皆さまぜひおこしくださいね!

                【ハムレット|出演者インタビュー8】ホレイショー/鶴巻靖子

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                  ※不定期更新中です※

                   

                  第116回公演「ハムレット」、本日、全7ステージの千秋楽を迎えました。

                  役者をインタビュー形式でご紹介しています。

                  第8弾は、ハムレットの学友であり、ハムレットが唯一信頼する人物・ホレイショーを演じる鶴巻靖子。

                  学生時代から人形劇に携わってきた鶴巻ならではのインタビューになりました。

                   

                  よろしければ最後までおつきあいください。

                  ※()内のI:はインタビュアーです。

                   

                   

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                  Q1.どんな役を演じていますか?

                   

                  ホレイショーという、ハムレットが唯一心を許している男友達を演じています。

                   

                  (I:最後にひとりだけ生き残り、この物語の顛末を後世に伝えるという役割で…)

                   

                  そうですね、ひとりだけ。なかなか辛い境遇ですね。

                  一癖も二癖もある登場人物の中で、一番まともというか…普通の人(笑)

                  あの王侯貴族の中で、彼はそんなに身分も高くないしね。

                   

                  だから大学なんかでハムレットと出会って、ハムレットの気の許せる友人になったのかなあ、と。

                  舞台ではカットしている部分なんだけど、ハムレットのセリフとして…(ホレイショーは)貧しいとまではいかないんだけど、裕福ではなかった、そんな中でがんばっている人だからこそ、ホレイショーのことを信用できるんだというセリフがあるんです。

                   

                  (I:レアティーズも同じ年頃ではありますが、レアティーズはハムレットのライバルとして描かれていますもんね。)

                   

                  そうですね。レアティーズは身分の高い家柄でそれなりの教育を受けてという感じなので、やっぱりレアティーズとは違いますね。

                  苦労人…とまではいかなくても、一生懸命勉強して、努力して大学に行ってという。そういう人なのかなあと思います。

                   

                   

                   

                  (I:ホレイショーのほかに演じているのはどんな役ですか?一座とか…)

                   

                  一座、あはは(笑)あの能天気なね…。

                   

                  ただ一座の出演する2シーンのうち2つめはホレイショーも舞台にいるので、一座として出演しているのは1つめだけですね。

                  一座のメンバーは背丈が小さくて仮面をつけているので、座長以外はみんなこどもと言われています(笑)

                   

                  (I:介添えとかはされていますか?)

                   

                  「ハムレット」の場合、介添えをあまり必要としない構造になっているのでいつもより介添えの出番は少ないのですが、わたしは一幕のラストでクローディアスの左手の介添えをしています。それくらいかな。

                   

                  Q2.ハムレットに共感するところはありますか?

                   

                  ハムレットのように…、熱い人ではないかもしれません。穏健派。

                  理不尽なことで怒ることはあるけどね、世の中のこととか…。いまの政治のことにしても。

                   

                  (I:いま言われたようなことは、ホレイショーに似ている気がしますが)

                   

                  うーん、そうですね、でも、ホレイショーの方が真面目かなあ。ちゃんとしていて冷静かなって思う。

                   

                  (I:鶴巻さんも冷静だと思いますよ)

                   

                  いやいや、もっと目の前のことにまっしぐらというか、そんなに全体を見渡せるタイプではないですね。

                  ホレイショーの方がもっと客観的に物事を捉えていると思いますね。

                   

                  ハムレットのことにしても、ハムレットに共感はしつつも違う視点でみていると思います。だから、ハムレットを止めるところは止めたり。

                  そういう人だからこそ、ハムレットはホレイショーに相談もできるし、信用しているのかな、と。

                   

                  ホレイショーがハムレットの意見に賛同するような人だったら、ハムレットもそんなにホレイショーを信用していないと思いますね。

                   

                  (I:そう考えると、ホレイショーはハムレットがわざと狂ってることを知っているし、クローディアスの罪を暴くというハムレットの策も知っていながらハムレットのそばにいるんですよね。)

                   

                  そうですね。だから痛々しい気持ちでハムレットを見てるのかなあ、とか。

                   

                  (I:そんなホレイショーだからこそ、ほかの人たちとは違う関係性をハムレットと築くことができんですね。ホレイショーがハムレットを止められていたらよかったなって、ちょっと思いました。)

                   

                  あとはね、年代的にはガートルードには共感するところがいっぱいありますね。

                  自分にはこんなふうにこどもに言われたらどうだろう、とか考えてしまいます。

                  ここまでこどもに言われたら…、特に、性的な…女としての部分をね。それってすごく辛いというか、傷口を手で押し広げられるような気持ちになるのかなあと。

                   

                  なかなか…、ガートルードの気持ちは想像もつかないと思う点もありながら、自分だったらどうだろうと考えています。

                   

                   

                  (I:ガートルードも何か事情があって、再婚したんでしょうしね。)

                   

                  うん…。

                  ああいうね、女性の地位がいまよりももっと低い時代に。自分の身を守るということもあっただろうし。

                  あとは前の王さま(先王・ハムレット)との関係はどうだったんだろうとかね。

                  多分、前の王さまの方が年上で…、ガートルードよりずっと年上なんだけど、クローディアスの方が年齢的には近いのかな、と。

                   

                  そういう意味では、クローディアスに惹かれる部分というのもなくはないのかなと思います。

                  だからこそハムレットにあれだけ再婚の早さについて指摘されても、迄然としているのかな…。

                   

                  (I:娘さんがいらっしゃいますが、反抗期とかは?)

                   

                  あ、3歳からずっと反抗期です(笑)

                   

                  (I:そろそろ反抗期を抜ける頃ですよね)

                   

                  あとは、庶民代表の墓掘りがおもしろいなあと思ってみていますね。

                  達観しているというかね。”死んだらみんな一緒”っていうセリフとか…。

                  ああいう人を(シェイクスピアは)出してくるんだなって思いますよ。

                   

                  Q3.これまで「大人対象のクラルテ作品」で演じた印象的な役柄は?

                   

                  いろいろありますね…。

                  はじめて主役を演じた「有頂天家族」(2015年)は印象的だったかなあ…。

                  芝居の作り方もいままでと違っていてね。劇団の外から演出家(「有頂天家族」演出は大谷賢治郎さん(company ma))をお呼びするという試みでね。

                  大変なことももちろんありましたが、楽しかったですよ。

                   

                  あとは「しのだづま〜安倍晴明誕生譚〜」(2011年)では”猫魔太夫”という語りの役で、全編に渡って語り手を演じました。

                  やっぱり”語り手”っていう、中に入って芝居するというのとはまた違った…、語りといえ、セリフも全部覚えないといけなかったので大変でしたけど、語りだけでなく人形も遣って鳴り物も鳴らしてっていう。

                  遊べるところもあったので楽しかったです。

                   

                  ”シェイクスピア作品”にかぎって言うと、人形らしい人形を操作したわけじゃないんだけど、「マクベス」(2007年)で魔女を演じたんですが、こう…、人形ではなくて、”舞台セット”みたいなセットの一部のような造形で魔女を演じたんです。

                  これは演じていておもしろかったです。こう、鍋にいろんなものを入れて…っていう、歌もあってね。

                  劇団内では…、マクベスを演じた三木さんを筆頭に大変だったみたいなんですが、わたしはもう一度演じたいなと思っている役ですね。

                   

                  今回「ハムレット」を見てくれた友達は「ハムレット」と「マクベス」を勘違いしていて、前に見たときはなんかオドロオドロしくて…、鍋で煮込んでるシーンとか印象に残ってるって言われてね。

                   

                  (I:お客さんから見ても、「マクベス」はオドロオドロしいっていう印象だったんですね。)

                   

                  そう。わたしは演じていておもしろいって感じていたんだけどね。

                   

                  あと「マクベス」はダブルキャストで演じたので、まだやり足りなかったみたいな思いもありますね。

                  魔女はダブルキャストはなかったんだけどね。

                   

                  それからやっぱり入団してすぐにキャストに入った「女殺油地獄」が印象に残っていますね。

                  おいらんの”小菊さん”という、主役の与兵衛が入れ込む相手を演じました。

                  でもまだ何もわからなくて…、先輩にいろいろ教えてもらいながら、でもできなくて…っていう思い出が残っています。

                   

                  シェイクスピアの「ハムレット」もそうだし、近松の「女殺油地獄」も、現実的でいまに通じるものがすごくあって…。

                  演じていてもすごくおもしろいし、見ていただいた方も…、大人だけでなくて中高生も、中高生なりに受け止めておもしろかったという感想をくれてね。

                  こどもにはむずかしいと大人は言うんだけど、彼らなりの感想を伝えてくれて嬉しく思いました。

                  登場人物のセリフもいろいろ残っているので、いいセリフなんだなあと実感しています。

                   

                  (I:本で読むイメージと舞台で語られる言葉とは全くイメージが違いますね。やっぱり戯曲なので、舞台で語られてこそ、というか…。)

                   

                  「ハムレット」は…、あんなふうに人を殺したりっていうことはもちろん身近に感じることではないんだけど、いろんな分かれ道に立ったり…、これでいいのかなと悩んだりすることは生きていく上で必ずあることなのでね。

                  だからそんなに遠い話ではないなって思いますね。

                  身内のことで悩んだり、親子の関係、恋人との関係で悩むことなんてね、いっぱいありますよね。

                   

                  そこをドラマチックに舞台化はしているんだけど、本質は同じだと思ってやっています。

                  いまも昔もそういうことでは変わらないですね。

                   

                  Q4.シェイクスピア作品への出演回数は?

                   

                  「十二夜」(2002年)は出ていないので、「マクベス」がはじめてのシェイクスピア作品です。

                  今回の「ハムレット」で2回目ですね。

                  「ハムレット」初演の頃がちょうど産休していて、劇団に復帰して最初の仕事が「ハムレット」公演の表方だったんですよ。

                  それで、ほんとは3日間くらい表方をする予定がこどもが熱を出しちゃったりで急遽休ませてもらったり…、そういう時期でしたね。

                   

                  (I:「ハムレット」と「マクベス」の違いは演じていてありますか?)

                   

                  なんだろう…、「マクベス」の方が大人の話ですよね。

                  こう、政治的な絡みとか出世欲とかそういうことに絡んだ葛藤が「マクベス」にはあって。

                  「ハムレット」で描かれている葛藤はそういう種類のものではなくて、もっとピュアな…、生き方に関わる問題ということではどちらも同じなんだけど、ハムレットの葛藤の方が純粋ですよね。

                   

                  (I:そうですね。マクベスは大人の男の話という感じがしますね。人にもよりますが、自分自身の問題として捉えられるのは「ハムレット」の方が強いかな、と…。「マクベス」では魔女というトリッキーな役をされたわけですが、今回の青年・ホレイショーを演じていかがですか?)

                   

                  魔女は演じるというか…、なんというかファンタジーの部分の人なので楽しく演じられたんですが、ホレイショーの方がやっぱりストイックで…。制約はありますね。

                   

                   

                  Q5.人形劇の魅力は?

                   

                  (I:人形劇団プークの養成所を出られたんですよね。はじめから人形劇の役者を志していたんですか?)

                   

                  なんかね、その…人形劇は”モノ”の持つ表現性みたいな…、「ハムレット」の中でも、「役者が遣わなければ死に体だった人形が命を吹き込まれて生命を持つ※」というセリフがあるんだけど、どんなモノでも遣う人がいて、見る人がそこに命を見出せば、命を持つというところがすごくおもしろいと思って。

                  もうちょっともうちょっとって思っているうちにここまできたという感じですね(笑)

                   

                  ※クラルテ版で付け足したセリフです。

                   

                  人形劇は見る人のイマジネーションを喚起するものだと思うので…、自分自身人形劇を見るのは好きだし…。

                  だから今回の「ハムレット」みたいなシンプルな舞台美術というのは、よりイマジネーションを喚起するのではと思って。好きですね。

                   

                  (I:10代の頃から人形劇に興味があったんでしょうか?)

                   

                  うーん、10代というか…、なんとなくおもしろそうだなと思って大学のサークルに入ってやっていて…。

                  ただそのサークルもいい加減で、ほんとに下手くそだったと思うんですけど。

                  それでも大学の長期休みには巡回公演に行くんですよね。離島とか…。

                   

                  そうすると、わたしたちは本当にひどい芝居をしていると思うんだけど…、自分でもこれでいいのかなって思ったりしながら。

                  でも迎えてくれるこどもたちはすごく喜んでくれて、また来てねなんて言われてね…。

                  わたしたちの芝居でこんなに喜んでもらっていいのかと心がチクチク痛みながら。

                  それで、もっとちゃんと勉強してやりたいなと思うようになったんですね。

                  人形劇の役者としてプロになるかどうかってまでは考えていなかったんだけど、もうちょっとやってみたいなって思ったんです。

                   

                  で、プークの養成所に入ってみて…、座学なんかもみっちりあって。寝てしまったりもしてたんですけどね。

                  人形劇の養成所と言へども、人形を持つ時間ばかりではなかったんですよ。

                  当時、サークルではやってなかった差し金遣いの人形なんかも動かしたり。全然できなかったんですけどね。

                  わたしもサークルに入っていたけど、ほかの大学のサークルでやっている人の方が人形の遣いが上手かったりして、そこにまたコンプレックスを感じたり…。

                   

                  そんな感じで、もうちょっともうちょっと思っているうちにいまに至るという感じです。

                  もうちょっともうちょっとという気持ちはいまもあるんですけどね。

                   

                  (I:大学生でそこまで思うというのはなかなかないように思います、それだけ真剣だったということかなと。)

                   

                  不器用なんですよね。

                   

                  (I:一生懸命で不器用っていうのは、ホレイショーに似ているように思いますね。)

                   

                  そうかなあ、たしかにそうかもしれません。

                   

                  Q6.「ハムレット」のみどころを簡単に教えてください。

                   

                  (I:全部と言いたいところかとは思いますが…)

                   

                  やっぱり一幕のラストかな…。

                  ハムレットが3人出てくる、という…。

                  あとはラストのハムレットの死に様、それからオフィーリアの狂う様ですかね。

                   

                  人形芝居一座もみどころかな。

                  もっと笑わせるというかホッとする部分だと思うので、もっとそういう風に見てもらえるようにがんばります。

                   

                   

                   

                  (I:ホレイショーの最後も切ないですよね。ハムレットがラストでああいう風になって。自分も死のうとしたのに止められて…。)

                   

                  生き残って、この物語の顛末を後世に伝えてくれと言われたホレイショーがあのあとどう生きたのかは気になりますね。

                   

                  原作ではフォーティンブラスという…、この人もハムレットやホレイショーと似た年代の人で。

                  クラルテ版ではカットしてしまったんだけど…、ハムレットと表裏みたいな人でハムレットを持ち上げる人なんだけど。

                  だからクラルテ版の「ハムレット」のホレイショーはフォーティンブラスの役割も担っている人なんですよね。

                   

                  たしかローレンス・オリヴィエの映画では、ホレイショーが亡くなったハムレットを葬送の礼を尽くして見送るというシーンがありましたね。

                  原作ではフォーティンブラスがその役を負っているんだけどね。ハムレットもフォーティンブラスにこの国の行く末を任せるという…。

                   

                  今回はそこをカットしていて、ハムレットが亡くなって光が当たって…、あとは感じてくださいという終わりになっています。

                  浄化して終わる、というか…。そこに、浄化されないままのホレイショーが一人残されるんです。

                   

                  原作を読んで最初は、なんでフォーティンブラスが登場するのかよくわからなかったんですね。

                  ハムレットが一目置くライバルで、ハムレットと近い身分の人でありながら自分とは違う生き方をしている…、すごく現実的な生き方をしている人なんですよね、フォーティンブラスは。

                  だからこそ余計にハムレットとしては一目置くことになるというか。

                  自分にはできないことをフォーティンブラスはやってのけるというね。

                  そういう意味でハムレットはフォーティンブラスを信頼しているのかなと。原作ではそんなに登場する人ではないんだけど…、要所要所で出てくるというね。

                   

                  人形劇ならではの「ハムレット」という部分があると思うので…、シンプルさとか、人間の役者の表情とは全然違う表情を人形は見せてくれるので。

                  せひその辺を感じ取っていただけたら嬉しいです。

                   

                  何より、そう感じていただけるように芝居をがんばらないと思っています。

                   

                  (I:むずかしいと思っていたけど、わかりやすかったですという感想も多かったですね。)

                   

                  ちょうどその…、産休に入っていた頃に「ハムレット」の初演が決まって。

                  それを聞いたときに、えーっ、ちょっと真反対なんじゃないかと思ったんですよね。

                  心理的な葛藤を描く物語だから人形劇にしてどうなるんだろうって思ったんですけど、逆にその…、人形劇でやるということは、そこですでに象徴化されているんですよね。

                  だから原作のいろんな要素が削ぎ落とされるので、本質的なことが伝わりやすくなるのかなあと思いました。

                   

                  シェイクスピアだからといって、むずかしく考えずに見ていただけたらと思います。

                   

                   

                   

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                  憎むべきは、運命か?

                  人形劇団クラルテ 第116回公演「ハムレット」

                   

                  ◆アイホール(伊丹市)

                  2017年

                  9月29日(金)19:00

                  9月30日(土)15:00

                  10月1日(日)14:00

                   

                  ◆近鉄アート館

                  10月13日(金)19:00

                  10月14日(土)15:00

                  10月15日(日)11:00/15:00

                   

                  ※各回とも、開演の30分前開場

                  (公演当日の予約券のお引き換え・当日券販売は開演1時間前より行います。)

                  ※上演時間は休憩込・2時間25分を予定しております。

                   

                  【前売/全席指定席】

                  一般3,500円、U-25(25歳以下)2,500円、O-65(65歳以上)3,000円

                  ※クラルテとものかい2割引、10名様以上団体1割引

                  (各割引はU-25・O-65チケットには適用不可です。)

                   

                  ★ご予約・詳細はWEBサイトをご覧ください→http://www.clarte-net.co.jp

                   

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                  JUGEMテーマ:アート・デザイン


                  【ハムレット|出演者インタビュー7】ギルデンスターン・他/竹内佑子

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                    ※不定期更新中です※

                     

                    役者をインタビュー形式でご紹介しています。

                    第116回公演「ハムレット」伊丹公演を経て、劇団のホームグラウンド・大阪での公演が本日開幕しました。

                    第7弾は、劇中劇というむずかしい役を演じながら数々の役をこなしている竹内佑子。

                    本人にとってははじめて、人形を持たない生身での芝居に挑戦しています。

                     

                    よろしければ最後までおつきあいください。

                    ※()内のI:はインタビュアーです。

                     

                     

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                    Q1.どんな役を演じていますか?

                     

                    ハムレットの学友であり、彼を裏切るギルデンスターンを演じています。

                     

                    ( I:茨木新平のローゼンクランツとコンビですよね。ギルデンスターン以外にも、ちょこちょこいろんな役を演じていますよね?)

                     

                    そうですね、あとは…、ちょこっと出てくる水夫さんと…、

                     

                    ( I:水夫?)

                     

                    あの、手紙を届けにくる…、ほんとにちょこっとの役です。

                    それからゴンザゴー殺しを演じる人形芝居一座の一員で、片手遣いの人形を遣っています。

                     

                    ( I:人形芝居一座が出てくるシーンは 2つあるんですが、竹内さんが演じているのは 2つめですよね。他のメンバーは、 1・ 2どちらも兼ねてますか? )

                     

                    ちょっと違いますよ。

                    どちらも一座のメンバーに入っているのは、座長の松原さん、茨木さん、臼井さんの3名です。

                     

                     1つめの一座の方が客席から登場するということもあってにぎやかですが、 2つめの一座は舞台袖からの登場なのであんまり目立たないんですよ。

                     

                    ( I:とはいえ 2つめの一座には、クローディアスの罪を暴こうとするハムレットの依頼によってゴンザーゴー殺しを演じるという重要な役割がありますよね。中でも竹内さんの役割は、一人で片手遣いの人形を操るというむずかしい役どころでもあります。)

                     

                    あれは…むずかしいですね。

                    前は西島さんが演じていてそれも見たことがあるんですけど、演じるにあたってアドバイスももらって…。

                    間合いがむずかしくて…。あと西島さんが演じていたときは、客席をものすごく湧かしていたんですね。

                    袱紗(ふくさ)の人形って簡単そうにみえるんですけど、間合いがむずかしいんだなって痛感しました。

                    人形がシンプルな分、ちょっとした動きや間合いで見え方が全然違うんですよ。いつも指が攣りそうになりながら遣っています。

                     

                     

                    (I:人形は初演時と同じものなんですか?)

                     

                    同じです。でも少し、自分の手に合うように手は加えています。

                    演じているのは一人ですが、茨木さんと臼井さんが介添えをしてくれています。

                     

                    人形も変わっていないし、基本の演出は以前と変わりないのですが、松原さんの語りに合わせてアレンジしているところはありますね。

                    以前は語りを、せんちゃん(※劇団創立メンバー/2013年永眠)がされていたので…、語りと人形とでシーンを作っていく必要があるので、今回はどちらも変わっているということで受ける印象は大きく異なっていると思います。

                     

                    (I:せんちゃんの語りはすごそうですね。)

                     

                    そうですね…、言葉の迫力というか。

                    シンプルなことが一番むずかしいんだと、演じてみて実感する日々です。

                     

                    (I:旅の人形芝居一座というのは自分たちの等身大のような役どころでもあるし、ぜひみてもらいたいシーンですね。)

                     

                    そうですね。

                    だから重いシーンがある中で、人形芝居一座のシーンでは笑いが起こって少しみている緊張感がやわらぐ…というシーンを目指しています。まだまだ修行が足りません。

                     

                    (I:他にも、介添えを要所要所でされてますよね。)

                     

                    そうですね、先王ハムレットの介添えとか。

                    三木さんがメインで遣われていて、その介添えとして後ろでやっています。

                     

                    あれもね…、介添えもむずかしいですね…。

                    先王は暗がりの中スモークを焚いて登場するので、足元がけっこう危なくて(笑)

                    これもやっぱり人形がシンプルな分、ちょっとした動きで見え方が大きく違ってくるのでむずかしいです。

                     

                     

                    (I:オフィーリアの亡骸をおさめた柩を運んでくる役なんかもありますね。)

                     

                    そう、あれはオフィーリア役の永島さんと一緒にやっているんですが、どうしても女性がやっているので女性に見えるんですよ。

                    男性に見えるようにという演出の指摘を受けているので、できるだけ男らしく見えるよう演じています。

                    今回、初演より女性キャストが増えていて男性が演じていた役を女性が演じることも多いんですよ、そういうところは仕草でカバーするようにしています。

                    特にああいう柩を運ぶというのは、昔は男性の仕事だったと思うんですよね。

                     

                    わたしたちは人形劇の役者なので…、おひさま劇場では顔出しで演じていたりもするんですが、それでも人形は持っているので…、人形も持たずに生身で演じるというのは慣れないですね。

                    鏡の前で、自分がどう見えるかというのも試しながらやっています。

                     

                    あとはハムレットのちょっとした衣裳替えの手伝いに入っていたり、見えないところでこそこそっといろんなことをやっています。

                     

                    (I :表には出てないところで…)

                     

                    だから袖にいて、みんなの芝居の声がよく聞こえますよ。勉強になります。

                     

                    Q2.ハムレットに共感するところはありますか?

                     

                    わたしは平和主義者なので…、ハムレットにはあまり共感しないんです。

                     

                    (I:けっこうみんなそう言いますね。茨木さんとか)

                     

                    そうですね、茨木さんは特にそうですね。

                    チッて思うことはもちろんあるけどね。

                    どっちかというとホレイショーの方が近いかな…。辛いよね、ホレイショーも…。

                     

                    (I:みんな死んでいく中で、自分も死のうとするのに止められて…。演じているギルデンスターンはどうですか?)

                     

                    ギルデンスターンは…、演じているのに何ですが、人としてはあまり好かない人ですね(笑)

                    どう考えても。

                    でも、なんかこう…、王さまの命令は守らなくちゃいけない立場だし、いまの平和を維持しようと思うとああするしかなかったのかなとか。

                    だからといって学友のハムレットを裏切るのはひどいなとも思うんですが、そのハムレットに裏をかかれて死んでしまうので、一概にも悪いやつだとも思えないというか。

                    こういう人たちって、現実にもいっぱいいるなと思いますね。

                     

                    ローゼンクランツやギルデンスターン、オズリックがいるから芝居がおもしろくもなるんですけど…。

                     

                    (I:あんまり共感するキャラクターがいないということですが、自分たちともリンクする人形芝居一座はどうですか?)

                     

                    そうですねえ、共感するとしたらあの人たちかなあ…。

                    等身大の自分として演じているようなところがありますね。

                     

                    劇中劇はおもしろいですよね。

                    ギルデンスターンを演じているときより、人形芝居一座で劇中劇を演じているほうが緊張します。

                    緊張がお客さんに伝わらないように、と思っています。演出からも、楽しんでやってと言われているので。

                     

                    (I:ゴンザゴー殺しの劇中劇は、物語としては、ハムレットがクローディアスの罪を暴こうとする緊張感ある場面ですからね。登場人物たちの緊張感と人形劇のおもしろさが、うまく合わさればいいですよね。)

                     

                    そうですね。そこはわたしの人形遣いにかかっていると思うので、心してかかります。

                     

                    いまおひさま劇場でも袱紗の人形を遣う機会って少ないんですよね。

                    「ふうふうぱたぱたあーうまい」とか「絵姿にょうぼう」くらいかな…。

                     

                    (I:「七つの人形の恋物語」(2014年)では同じような劇中劇がありましたね。)

                     

                    そうですね。

                     

                    (I:ちなみに竹内さんはおひさま劇場で梶川さん(レアティーズ役)とコンビを組まれていますが、梶川さんの好きな役は2人でやっている「どうして、ぞうさんのはなはながいの?」のきりんさんなんだそうです。)

                     

                    どおりで!

                    きりんを演じているときは他の役を演じているときより生き生きしてるように感じていました(笑)

                     

                    Q3.これまで「大人対象のクラルテ作品」で演じた印象的な役柄は?

                     

                    考えたら、これまで大人対象の作品ではこどもの役ばっかりだったんですよ。

                    一番最近は「有頂天家族」(2015年)で下鴨四兄弟の末っ子の矢四郎、その前は「薄明の朝食」(2013年)のアール。

                     

                    入団してはじめて出演した作品は近松門左衛門の心中天網島をもとにした「TEN・AMI」(2004年)でも男の子の役でした。

                    あるとき、あっ、ずっとこどもの役ばっかりやってる…と気づいたんです。

                     

                    (I:じゃあ今回はじめて大人の役を演じているんですね。)

                     

                    まあ、ギルデンスターンは大人というか青年ですけどね。「有頂天家族」の矢四郎よりは大人ですね。

                    いままで遣った人形はこどもで等身も低かったので、今回は新鮮です。

                     

                     

                    「ハムレット」を観劇されたお客さんからも言われました。

                    ”いままでずっとかわいい声を出していたけど、今回はおっさんでしたね”って(笑)

                     

                    (I:ずっと見てくれている方にも新鮮だったかもしれませんね。)

                     

                    入団してはじめて出演した「心中天網島」ではお父さんが蒸発したこどもの役で…、近松なので、セリフもむずかしくてはじめはわけわからなかったんですよ。

                    だからセリフの意味も全部調べて…、役を演じるにあたってすごく勉強したことを覚えています。

                     

                    (I:いま挙げた中で特に気に入っている役は?)

                     

                    印象的だったのは、「薄明の朝食」のアールかなあ…。

                    人形も変わってたんですよ、軽い素材だったので遣いがむずかしかったです。

                    ある平凡な家族が戦争の起こっている世界へタイムスリップするという暗い話ではあったんですが、メンバーの雰囲気は和気藹々として楽しかったんですけどね。

                    舞台で使用するダイニングテーブルに集まってお昼ご飯を食べたりね。そういうことも印象に残っている作品です。

                     

                    で、そのアールの役をやって…、わたしたち人形劇の役者も生身の人間のお芝居と同じように役作りをして演技するんですけど、人形劇の場合は役者がいかに役作りしようが人形が動いていないと意味がないんですよね。

                    「ハムレット」の稽古中にも、役者の気持ちが高ぶってわーっとなるところもあるんですが、それが人形に伝わらなくて、芝居としてみえてこないというむずかしさを感じました。

                     

                    (I:自分の身体を使って演技するほうが、役者自身の気持ちの込め方が役として見えてきやすそうですね。でも人形劇はそうじゃない、と。)

                     

                    人形劇の場合は、自分の気持ちをいくら役に同化して高ぶらせても、それが人形に伝わらないとダメなんですよね。

                    頭ではわかっていてもまだまだできていないなと稽古で感じました。

                    いかに客観的に冷静に、役を見ているかということが問われています。

                     

                    Q4.シェイクスピア作品への出演回数は?

                     

                    実ははじめてなんです。

                    「ハムレット」(2001年)初演も「十二夜」(2002年)も「マクベス」(2007年)も出てないんです。

                    「ハムレット」「十二夜」も入団する前だったんですよね。

                     

                    「ハムレット」再演は、入団後、地元・伊丹で見ました。高校の鑑賞会で呼んでいただいたんです。

                    はじめてみたときは衝撃的でした。

                    後ろのほうの座席でみていたんですが、西村さんの演じるハムレットはすごかったです。

                    はじめはやっぱり”人形”として見ていたんですが、だんだんと”人間”に見えてきて…。

                    いつのまにか芝居の中に入り込んでいました。

                     

                    そのときは「ハムレット」の物語はむずかしくてよくわかってはいなかったんですけどね。

                     

                    (I:では、はじめてシェイクスピア作品を演じてみていかがですか?)

                     

                    セリフのむずかしさは近松と同じかなあ。

                    稽古するうちに、そんなにむずかしい話ではないなと思うようになりました。

                    意外と普段の会話の品がよくなったくらいかなと思います。稽古の合間の雑談でも「ハムレット」のセリフを言ってたりしますしね。

                     

                    あと観劇されたお客さんからも、”尼寺へいけ”という有名なセリフしか知らなかったけど、原作を読んでみようと思いましたと言っていただいたり。

                    人形劇だからなのか舞台にしているからか、活字として読むときのむずかしさが薄れるんですよね。入門って感じもして、いいなと思います。

                     

                    (I:けっこう伊丹公演の感想にもそのような意見が散見されました。)

                     

                    舞台で演じてこその戯曲ですよね。

                    「ハムレット」というとむずかしいというイメージがどうしてもあると思いますが、そこは心配しなくても大丈夫な舞台になっています。

                     

                    Q5.人形劇の魅力は?

                     

                    なんだろう…、役者への先入観がないことかなあ。

                    テレビや映画に出ていたりする役者じゃなくて、その作品のためだけに生まれてきた”人形”が演じますからね。

                    そこはやっぱり人形劇の特色かなと思います。

                     

                    (I:演じる側としてはどうですか?)

                     

                    子役や動物の役も、何でも演じられることかなあ。

                    でも逆に人形があるからということで、演技がおろそかになってしまう、人形に甘えてしまう部分もありますよね。

                     

                    (I:はじめから役者をやろうと志していたんですか?)

                     

                    はじめは、裏方志望だったんです。美術がしたかったんですよ。でも、クラルテでは美術の専任というのはできないので。

                    表舞台に出たいタイプではなかったんですけどね。

                     

                    (I:けっこう皆さんそうおっしゃいます。今回は特に生身で演技していますね。水夫なんか特に…)

                     

                    登場は一瞬だけどね。

                    「ハムレット」では人形と仮面をかぶった人間が舞台上で同時に存在するんですが、見ていて違和感はないんだ?

                     

                     

                    (I:わたしはないですね。)

                     

                    人形劇の魅力は…、さっきも言ったように、人形劇は簡単そうにみえてむずかしいこともいっぱいあるし。

                    実は不自由なこともいっぱいあるし。人形の操作ってね…。

                    だけどそこが演じていておもしろいと思う点だったりもするし。

                     

                    それこそ「ハムレット」でわたしが演じている水夫のように、お酒を飲むだけでも…、人形がお酒を飲む動作をするというのはむずかしいんだけど。

                    人間が普通にする動作を人形がやるというだけでおもしろく見えたりもして。

                    役者がちゃんと人形を動かさないと、表現したいことが伝わらないですよね。

                     

                    (I:竹内さんといえば、役者だけでなくてワークショップの講師としても活躍されてますが、そのバランスみたいなものはどうですか?)

                     

                    ワークショップは楽しいですね。

                    ワークショップも役者も似ていて…、どっちもお客さんの反応を”うかがう”んですよね。

                    わたしはなるべく参加者それぞれの個性の出るワークショップをするよう心がけているので、たとえばこどもたちに人形を作ってもらうワークショップでも、その子がどんな人形を作りたいのか思いを引き出せるようにしています。

                     

                    「あらしのよるに」のワークショップでも、”決めつけない”というか。

                    正解があるものではないので、そういうところはワークショップも芝居も一緒ですね。

                    その場の空気も感じないといけないしね。で、ダメだと思ったら臨機応変にプログラムを変えて…。

                    うかがうというか、感じる。それは芝居もワークショップも同じですね。

                     

                    (I:人形芝居一座ではケコミに隠れているので、お客さんの反応がダイレクトに伝わるわけではないと思いますが、やっぱり、少しは感じていますか?)

                     

                    うん、感じるね。ケコミという壁があるのではっきりとは聞こえないんですが。

                     

                    それはおひさま劇場も同じで。

                    役者としてはもう10年以上やっているので、芝居をしながらお客さんの目線とか空気は感じます。

                    どの作品に出ていてもそれは同じです。

                    だから客席からの反応があまり感じられないときは、芝居が悪かったのかなあと気にしたりして。

                     

                    海外の方が講師のワークショップを劇団で受けたときに、”感じる”ということをよくおっしゃっていたんです。

                    で、学生のとき、美術の先生が同じことを言っていたなと思い出して…。

                    まわりからの空気はなるべく感じるようにしています。芝居でもワークショップでも。

                     

                    入団してすぐの頃は、自分が演技することに必死でお客さんの反応は全然わからなかったんですけどね。こっちが精一杯で。

                    そうなると、相手との間合いも生じゃなくなるんです。やっぱりまわりの空気を感じて、芝居は変わっていくものなので。

                     

                    (I:それは役者をやっていないとわからない感覚だと思うんです。わたしたちは舞台に立たないので、演技をしながらお客さんの反応も感じるという、そんなことができるのかどうかって不思議です。)

                     

                    そうですね、役者として経験を積まないとわからないことでもありますし。

                    役者をやって何年経っても余裕があるわけではないんですけどね。緊張もするし。

                    でも何気に、今日のお客さんはこんな感じだったよねって毎日舞台に立ってありますよ。

                    それが人形劇を演じる側としての魅力かなあと思います。

                     

                    Q6.「ハムレット」のみどころを簡単に教えてください。

                     

                    多いよ!ほんまにみどころは多いです。

                    初演の頃はやっぱり”オフィーリア”の水死するシーンだと思ってたんですが、いまは、フェンシングの試合もいいなと思います。

                    登場人物もそれぞれ濃いしね…。

                     

                    (I:自分の出ているところでも)

                     

                    あっ、そうですね、劇中劇がんばります!

                     

                    (I:劇中劇でおもしろいと思ったら、遠慮せず笑ってください!)

                     

                    ハムレットを演じる宮本さんもがんばっているし…、西村さんとは違う”宮本・ハムレット”になっていますよ。

                    若い人が主役を演じるというのも、印象が違いますね。ガートルードも若い荒木さんが演じているし…。

                     

                    (I:前回より全体的に年齢も下がりましたね。)

                     

                    チームワークもいいと思います。

                    隅から隅まで見ていただけたら嬉しいです。

                     

                     

                     

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                    憎むべきは、運命か?

                    人形劇団クラルテ 第116回公演「ハムレット」

                     

                    ◆アイホール(伊丹市)

                    2017年

                    9月29日(金)19:00

                    9月30日(土)15:00

                    10月1日(日)14:00

                     

                    ◆近鉄アート館

                    10月13日(金)19:00

                    10月14日(土)15:00

                    10月15日(日)11:00/15:00

                     

                    ※各回とも、開演の30分前開場

                    (公演当日の予約券のお引き換え・当日券販売は開演1時間前より行います。)

                    ※上演時間は休憩込・2時間25分を予定しております。

                     

                    【前売/全席指定席】

                    一般3,500円、U-25(25歳以下)2,500円、O-65(65歳以上)3,000円

                    ※クラルテとものかい2割引、10名様以上団体1割引

                    (各割引はU-25・O-65チケットには適用不可です。)

                     

                    ★ご予約・詳細はWEBサイトをご覧ください→http://www.clarte-net.co.jp

                     

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                    JUGEMテーマ:アート・デザイン


                    【ハムレット|出演者インタビュー6】ポローニアス役/西村和子

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                      ※不定期更新中※

                       

                      第116回公演「ハムレット」、伊丹公演を経て、劇団のホームグラウンド・大阪での公演が間近となりました。

                      役者をインタビュー形式でご紹介しています。

                      第6弾は、初演時にはハムレットを演じ、鮮烈な印象を残した西村和子。

                      今回は宰相・ポローニアスを演じつつ、宮本演じる若きハムレットを支えています。

                       

                      よろしければ最後までおつきあいください。

                      ※()内のI:はインタビュアーです。

                       

                       

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                      Q1.どんな役を演じていますか?

                       

                      オフィーリアとレアティーズの父でもあり、宰相・ポローニアスを演じています。

                       

                      (I:王の右腕ですね。)

                       

                      初演時には、舞台美術を担当している西島加寿子が演じていました。

                       

                      いまは宰相なんですが、殺された先代の王の時代(ハムレットの父)にはどうだったのか気になりますね。

                      歴代の王の間を上手に渡り歩いてきたのかな、と。

                      そういう政治的な駆け引きは現代にも通じるところがあり、おもしろいですね。

                       

                      (I:権力を嗅ぎ分けて、上手く世渡りしていくタイプなんですね。)

                       

                      大したこともないのに、画策したりして…。

                      ポローニアスをみていると、今も昔も、どこの国も同じだなと思いますね。

                      権力の側に立つ人というのは。ロクな人物ではないというか。何かあったら隠れて様子を窺って…、(ポローニアスは)何回隠れるか。

                      隠れて見聞きしたものを、王に進言するんですね。王を操るまではできないんですが。

                       

                      その反面、オフィーリアとレアティーズの前ではやっぱり父親なんですね。

                      オフィーリアを穢されてはいけないと守るんだけど、途中から、これはちょっと上手くハムレットに嫁がせれば…ということも同時に考えていると。

                       

                      自分の身を守りたいが故に権力に取り入って…、彼なりにいろいろ考えているんでしょうね。自然に身についた処世術なんでしょう。

                      そのくらいいろいろ考えてはいる人物だと思うんですが、だからこそ、最終的に…。

                       

                      (I:悲しい最期でしたね。)

                       

                       

                       

                      Q2.ハムレットに共感するところはありますか?

                       

                      根に持たない性格なのでハムレットのように悶々と悩みはせず、嫌なことはさっぱり忘れてしまいますね。

                      まあ…。根に持たないとは言っても、そういうものは人間なら誰しもあるものだと思うので、彼の行動が全然わからないということではないです。

                       

                      Q3.好きなセリフはありますか?

                       

                      いっぱいありますよ。

                      いまの若い人はどうかわからないけど、日常的に使われているような言葉でも、この戯曲が元なのかなと思うようなセリフがいくつかあるのではという気がします。

                      シェイクスピアは詩人ですね。

                       

                      ハムレットが「言葉、言葉、言葉」って言っていますけど、その「言葉」が生きてきたらおもしろい芝居になると思います。

                      ひとつのセリフでも、表し方によっていろんな風に受け取れるので…、自分がどの表現を選んで、自分の意志として話せるかというのが演じていておもしろいです。

                       

                      Q4.これまで「大人対象のクラルテ作品」で演じた印象的な役柄は?

                       

                      気に入るか気に入らないか以前に、やっぱり「女殺油地獄」の与兵衛は、自分にとっては衝撃的な役でした。

                      生涯の仕事として人形劇をやっていこうと決意したのは、この役がきっかけなんです。

                      与兵衛を演じる途中で、ああもうこれはダメだ、辞めようと思ったこともあるんですが、そのくらいの壁に出会えるということはそうあるものではないので、振り返ると幸せなことでした。

                       

                      (I:ハムレットと与兵衛、2人の若者を演じられたんですね。)

                       

                      この2人、似てると思うんですよ。

                      タイプとしては違うんだけど、2人とも、一生懸命生きているんですよね。自分に向かって正直に生きているというか。

                       

                      (I:自分に向かって正直に生きるが故に、生きづらいというか。ハムレットを演じたのは還暦の頃と聞いていますが、与兵衛を演じたのはいくつぐらいの頃ですか?)

                       

                      30歳…そこそこくらいかな。

                      だから何もわからなかったから…、役者をはじめてから10年は経っているんだけどね。

                      いま思えば、ものすごく下手だったと思うんです。劇団全体が若かったし、まわりも下手だったとは思うんだけどね。

                       

                      (演じたということではなく)近松作品に取り組んだということで評価をいただいたんです。

                      いままでブタとかオオカミとかしか演じてこなかった劇団が、近松門左衛門の戯曲に取り組むという…、ようそんなことするなという驚きが劇団の外にはあったみたいです。

                       

                      「ようするな」と物笑いになるところが、終わってみて、「ようやった」という評価に変わったんです。

                      だからはじめ、自分の演技が評価されたのだと勘違いしていたところもあったんですね。

                      でもあるときふと立ち止まって考えてみると、それは違う、評価されたのは人形の頭(かしら)であり、近松の原作であり、そこに描かれている人物なんだということに思い至って。

                      そう考えると、わたしは演技者として何をしたかな、何を創造できたんだろうと…。

                      わたしはただガガガッと試行錯誤しながら、与兵衛を演じただけなんです。そう思ったら、もう、演技はできないとまで思いました。

                       

                      そういうわけで、「女殺油地獄」の与兵衛を演じたことは、創造者になるとはどういうことなのかということに向き合えるきっかけになりました。

                       

                      入団して60数年になりますが、本当に辞めようと思ったのはこの一回かぎりです。

                       

                      (I:その頃一緒に舞台に立ってた劇団員は誰ですか?)

                       

                      とっちゃん(豊崎利子)とか…、初演の頃はたかべえ(高平和子)もいたんじゃないかと思いますね。たかべえはまだ18歳かそこらで、劇団に入りたてで。入団して数ヶ月の役者が舞台に立っていたんですね。

                       

                      (I:みんな若かったんですね。)

                       

                      せんちゃん(芳川雅勇/故人。「ハムレット」には亡き先王の亡霊の声で出演)でも40歳そこそこだったからね。

                      せいちゃん(吉田清治/故人)とか、クラルテを作った人たちがみんな40代くらいで。

                      劇団の創世記というか。

                       

                      だから、そんな若いメンバーで近松に取り組んだというのはいま思えばええーって感じですね。

                       

                      (I:でもそこでいい評価を得たからこそ、年に一度の大人対象公演という企画につながっていくんですね。)

                       

                      そうですね。シェイクスピア作品もいくつかやりましたし、ブレヒトや近松も何作か上演しましたね。

                       

                       

                      Q5.シェイクスピア作品への出演回数は?

                       

                      クラルテで取り組んだのは「ハムレット」(2001年初演)、「十二夜」(2002年)、「マクベス」(2007年)で、全て出演しています。そして今回と。

                       

                      「十二夜」ではマライアという侍女の役を演じました。喜劇ということもあって、演じていて楽しかったですね。

                      もっとおもしろくなったはずだとは思うんですけどね、なかなか…。喜劇ってむずかしいですね。

                       

                      「マクベス」は「ハムレット」と同じくシェイクスピアの四大悲劇と言われる作品で(ほか2つは「オセロー」「リア王」)、重々しい話ですね。

                      マクベス夫人を演じました。

                      ダブルキャストだったので、マクベスを三木孝信と西島加寿子が演じ、高平和子とわたしがマクベス夫人を演じました。

                      三木と高平がペアで、西島とわたしがペアでしたね。

                       

                      「マクベス」は…、呪いの…、きつい話でしょう。だから稽古に入る前にお参りをしないといけないなんて言っていて、でもいいだろうと結局しなかったんです。

                      それが原因かはわからないんですか、演じている間、すごくしんどかったんですよ。

                      いま思ったら呪いだったんじゃないかと思うくらい。地獄に引っ張られるような感じでした。

                       

                      (I:「女殺油地獄」の与兵衛を演じるのとは全然違う苦しみですよね。)

                       

                      そう、全然違う。

                      それでもなぜか、舞台に上がるとその辛さからちょっと解放されるんです。

                       

                      Q6.劇団最年長の演技者としてはいかがですか?

                       

                      年をとるにつれて変わった体質になってしまって。

                      どんなにしんどくて…、風邪を引いて40℃くらいの熱を出して、稽古や本番が終わったら病院に行かないとと思っているのに、なぜか終わったら体調がすかっとよくなっているという。

                       

                      だからいま舞台に立っているのは、自分のためでもあるんです。

                      舞台に立つことを辞めたら、ボケて廃人のようになるのではないかと…。

                      だから、舞台に立たせていただいているんです。

                       

                      いつまで出演するの、と思っている人もいると思うんですが…、

                       

                      (I:いえいえ…、いないですよ。)

                       

                      いつまでもやっていたらそのうち、若い人に毒を盛られる…(笑)

                      ええ加減にあかんかなあと自分でも思いながら、でも、少しでも、と。

                       

                      (I:一緒にやることで、若い役者にとっては勉強になっていると思います。外から演技の指摘を受けるのではなく、一緒に演じることで勉強になるのではと。)

                       

                      教えるとか、そういうのが下手なんですね。そういうものでもないような気がします。

                      ヒントとかはあっても…。

                      やりにくいかなと思うので、あんまり口出ししないようにはしています。

                       

                      だから今回は若いハムレットでね、みやも(宮本敦)が彼なりのハムレットを作っているのでね。

                      その姿をみながら、言いたいことを我慢しているところもあるんですが、引っかかるところとかヒントみたいなものは伝えて、あとはそれを彼がどう受け止めるか…、受け入れてもいいし、違うと思えば取り入れなくてもいい。そういうスタンスでやっています。

                      (今回のハムレットは)若くていいと思うよ。

                       

                      (I:宮本さんは、過去にハムレットを演じた西村さんがずっとそばにいることはプレッシャーではないそうなんですが、自分が西村さんと掛け合いをする場面や、初演時に西村ハムレットと芝居をしていた役者と掛け合うときは緊張すると言っていました。)

                       

                      わたしがそばにいることが負担になっているかなと思っていたので、それはよかったです。

                       

                      ハムレットという人は一人なので、役者が変わるからと言って、そんなに大きくは変わらないと思いますよ。

                      だからどんな風に…、どんなハムレット像にするかは役者によって違いますが、戯曲に書かれているハムレットというのは一人なんですよね。

                      今回は演出家も変わってないですし。

                      ただ、若すぎる、という印象はあるかもしれないですね(笑)

                       

                      (人形の)“目線”ってよく言うでしょう?

                      目線がどこを向いているかで、観客は想像を広げて、人物の心情を感じたり…。そういうことについては、適宜アドバイスはするようにしています。

                      ちょっとしたことで、イメージとして伝わるかどうかの分かれ目になるんですよね。

                      どこを向いて演技をするか、そこをもっと意図的に作ってほしいなと思うんですよ。

                       

                      人形劇って、“モノ”だから。そういう些細なことが大きな意味を持ったりするものなんです。

                       

                      (I:人形は人間と違って、“わざわざ”動かさないと動かないですからね。)

                       

                      人形の動きはすべて、意志とか意味を持って遣わないと本当のことが伝わらないんですね。

                       

                       

                      Q7.人形劇の魅力は?

                       

                      (I:語りつくせないほどあるとは思うんですが…)

                       

                      そうですね、まあ、言ってしまえば、“人形が芝居をすること”です。

                      人間ではない、という。

                       

                      “モノ”が命を持って、その空間である時間生きるということがね。

                      だからそれをどれだけ生かすことができるか、その間ある人物として生きられるか。

                       

                      もし人間だったら、いまのわたしの年齢で演じられる役柄はかぎられてくると思うのですが、この肉体と、この声と容姿と…。

                      でも、人形劇にはそういう制約がないですから。

                      そこがおもしろいし、人間にかぎらず、ブタとか牛とか…、このカバンとかイスになれと言われたら、じゃあこのカバンはどんな声を出す?ごみ箱だったら?っていう際限のないおもしろさがありますね。

                       

                      人形劇の場合は、作られたモノがどうやって生きるか、そのモノとして生まれてきてる…。

                      今回演じているポローニアスも、“ポローニアスとして”生まれてきている。だから、ポローニアスとして生きたい…。

                       

                      近松なんかだと…、はじめの頃何作かダーッと取り組んだことがあったんだけど、ある地点までくると、文楽のように三人遣いでできるだけ人間の動きを真似ていくということになっていくんだけど、それは絶対できないんですよ。人形なんだから。

                      だからあるとき、文楽のような演技の追及の仕方はもちろんあるんだけど、自分はそうじゃないということに思い至りました。

                       

                      そもそも文楽の人形はどれも構造はほぼ同じですが、クラルテの場合は作品によって人形の構造や造形が全然違うから。

                      だから、ある作品のための“モノ”として生まれてくるモノ(=人形)を生かすことのおもしろさが毎回あります。

                       

                      (I:人形の望む生き方というか?)

                       

                      生まれてきたその命を謳歌させる、ということですね。

                      そこに人形劇の役者としてのおもしろさや奥深さを感じます。

                      生まれてくる姿がみんな違うということがまずおもしろいんです。

                       

                      基本的には「胴串(どぐし)」ですけどね。命というか、命の“元”、心臓がそこにあると。

                      だから胴串が定まっていないのに演技を作ろうとしても、それは見せかけにしかならなくて…。

                       

                      文楽の人形遣いをみていても、それは感じますね。

                      上手い人は動かずじっとしているだけでも生きているように見えるし、そうでない人だと、人形を持ってそこにいるだけにしか見えないんですよね。

                       

                      Q8.「ハムレット」のみどころを簡単に教えてください。

                       

                      原作にはない部分を脚色として東口くんが入れたでしょう。

                      オフィーリアが水死するところとか。

                       

                      (I:演劇や映画では描かないことが多いそうですね。)

                       

                      絵画にはあるんですよ。

                      それを舞台で表現しているので、みどころだと思います。

                       

                      あとはハムレットの魂が分裂して、クローディアスに迫るというシーン。これも人形劇ならではの表現になっています。

                       

                      シェイクスピアそのものがそうなんですが、ハムレット自身が「言葉、言葉、言葉」と言っているように、“言葉”というものがキーワードとして出てくるので…、それが上手く生きてくれば、現代の人にもぐっと伝わる舞台になるのではと思います。

                       

                      (I:自分の内面に潜り悩むハムレットの姿に共感する現代人は多そうですね。)

                       

                      芝居としてみているつもりが、自分の姿をみているようなね。

                      ポローニアスという人も、現代にもよくいる人ですよね。王妃・ガートルードなんかも…。

                      ちょっとしか出てこない人物も、それぞれが生きている…、精一杯生きて、お芝居の中での輝きを持てるような戯曲だなと思います。

                      直接書かれていなくても、それぞれの人物の背景を感じているというか。

                      そこがシェイクスピアのすごさだなと演じていて思います。

                      近松もしかり、400年もの時を超えて残っているものですからね。

                       

                      ぜひ劇場でご観劇いただけましたら嬉しいです。

                      戯曲の“言葉”を存分に生かした芝居をご堪能ください。
                       

                       

                       

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                      憎むべきは、運命か?

                      人形劇団クラルテ 第116回公演「ハムレット」

                       

                      ◆アイホール(伊丹市)

                      2017年

                      9月29日(金)19:00

                      9月30日(土)15:00

                      10月1日(日)14:00

                       

                      ◆近鉄アート館

                      10月13日(金)19:00

                      10月14日(土)15:00

                      10月15日(日)11:00/15:00

                       

                      ※各回とも、開演の30分前開場

                      (公演当日の予約券のお引き換え・当日券販売は開演1時間前より行います。)

                      ※上演時間は休憩込・2時間25分を予定しております。

                       

                      【前売/全席指定席】

                      一般3,500円、U-25(25歳以下)2,500円、O-65(65歳以上)3,000円

                      ※クラルテとものかい2割引、10名様以上団体1割引

                      (各割引はU-25・O-65チケットには適用不可です。)

                       

                      ★ご予約・詳細はWEBサイトをご覧ください→http://www.clarte-net.co.jp

                       

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                      JUGEMテーマ:アート・デザイン

                       



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